2007年05月02日

<ボランティア>高齢者参加にポイント 東京・稲城市が導入

 東京都稲城市は1日、高齢者のボランティア活動について実績に応じてポイントを与え、介護保険料を軽減する制度を導入すると表明した。介護保険と絡めた高齢者ボランティア制度は、厚生労働省が制度化の方針を決め、7日以降に各自治体に通知する。導入を決定したのは稲城市が全国初。同省はポイント制導入で高齢者が地域活動に積極的に参加し、いつまでも元気でいてもらうことで結果的に介護給付費の抑制にもつながることを期待している。

 同省によると、同制度は65歳以上が対象。ボランティアの活動実績に応じてポイントが与えられ、蓄積されたポイントを換金して介護保険料を納付できる仕組み。同省介護保険課は「ポイントが交付されるボランティア活動の具体的な内容などは各自治体で決めることになるだろう」と話す。

 同制度は、稲城市と東京都千代田区が05年8月、高齢者の地域参加と介護予防などを目的に「ボランティアを行った高齢者は介護保険料の控除の対象に」と要望。これを受けて同省ではいったんは制度導入を検討したが「無償が基本のボランティアで、介護保険の控除の対象とするのはなじまない」などと一部自治体から反対意見が出たため、同市が単独で特区での実施を提案していた。

 制度化に踏み切った理由について同省は「保険料は所得に応じて設定すべきだが、稲城市などの要望もあり、(控除ではなく)ポイント制を採用することにした」と説明している。

 同市は今年度中にモデル事業に取り組み、08年度から本格的に実施する。同市の石川良一市長は「この制度は介護保険の利用者数を抑える効果がある。ようやく私どもの趣旨が認められた」と話している。【町田徳丈】 (毎日新聞 )  


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